学びて思い、思いて学ぶ

学んだこと、思ったことを綴っていきます。

【読書記録】俳句脳 ――発想、ひらめき、美意識 part1

脳科学者、茂木健一郎氏と俳人黛まどか氏の対談、及び「俳句」に対する考えをまとめた新書です。


俳句に関しては小中高で国語の時間に触れただけで、どこか古臭く自分とは遠いものであると考えていました。 最近になって日本文化や文学に対する興味から、おぼろげに勉強したいなあとは考えていましたが、それでもそれは一つの教養としてであり、精神の血肉にはならないだろうと捉えていました。

しかし、本初を拝読した結果、自分が持ちたいと焦がれている精神性を、俳句はもっとも忠実にもたらしてくれる物であるとわかりました。 すなわち、「外の刺激をありのままに捕らえる」、「その感覚をありのまま他人に伝える」、そうした事を目指す上で、俳句は打ってつけであるとわかりました。

季語を含めた17語で、自分の内に湧き上がる一瞬の情動を捕らえ、練り上げ、発信する。 脳を絞り上げ、苦しみながら至極の一句を生み出した時の喜び。 私も非常に惹かれるものがあります。この世界に飛び込みたくなる。そんな本です。

しかし悲しいかな、どうしても私には語彙が足らない、己れの内に対する観測力が足らない、そう感じてしまいます。 海に飛び込むのに海パン一丁じゃあ心もとない、ウェットスーツと酸素ボンベを用意しよう。 そんな臆病さが邪魔をするのがよく判ります。

これからもブログを続けていけば、いつか克服できるのでしょうか。
とりあえず、語彙の強化としての読書、また己れの強化としての運動と瞑想でも初めて見ますか。